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# エッセイみたいな。

理系文系とは一体なんなのか

Ritsuki

2021/06/27

日本には「理系」「文系」といった区別があるか、それは一体何者なのか。

個人的な感想として、この区別はなくていいんじゃないか、と思う。もっと強くいうと、これがあることによる弊害の方が多いんじゃないか、と思う。

自分自身は、理系か文系かと聞かれたら もちろん「理系」だと答えるが、でも、文系の教科や学問に全く興味がないわけではない。

小学生の頃は小説家を志望していたし、社会学の考え方にひかれて色々本を読んだこともある。哲学(倫理)の授業は好きだったし、哲学に関わる本は割と読んだことがある。最近、経営学とかの勉強もしてみようかと手を出しているところでもある。

といった具合に、(僕個人の例だけで意見を言って申し訳ないが) 理系だからといって文系と縁がないわけではない。

普通高校だと文理選択があるはずだが(僕は高専なのでよく知らない)、そのときどうやって説明されるのだろう。

「理系は数学をよく使って、文系はあんまり使いませんよ。」「文系の方が理系より暗記が多いですよ」的な? (偏見…)

そもそも、この広大な2000年以上かけて作り上げられてきた学問体系を、どうすれば2つに分けられようか。

例えば、経済学は文系ですか? — 僕の経済学部の友人は経済学の授業で出てきた微分で困っていたし、

例えば、英語は文系ですか? — 英単語は暗記するから文系のイメージかもしれないが、理系も普通に英語で論文を読む必要があるし、

例えば、言語学は文系ですか? — 言語の勉強だから文系のイメージはありそうだが、自然言語処理などはコンピュータ(一般に理系)の文脈でも出てくるし….

ぱっと思いついた例をいくつか述べただけだが、やはり2分するのは難しそう。

だって、(ちょっと同意はしかねるが)「大学に行くと数学は哲学になる」という言葉もあるくらいだから。

大して、有効な区分とは思えない。

もっというと、その区別をしたせいで、自分の能力を制限してしまう可能性もあるんじゃないかと思う。

「女性は文系」というイメージはたまに聞く意見だが、このイメージがあるせいで、本当に数学の才のある女性の芽が若いうちに摘まれる可能性もある。

さらに、「文系」というワードは、「僕は文系だから」と数学を忌避する言い訳としても使われがちだが、それこそ自分の力を過小評価して逃げているだけの可能性もある。本当に理解しようとすれば、簡単にわかる内容かもしれないのに。

もっというと、「理系には進学しなかったから、logの微分とかやらなくていいや」みたいな思考まで誘発しそうでもう怖くなってくる。

という感じで、文理の区別はなくていい。

ただ、何年もその区別がある言語で生きてきたので、思考をとられないように気をつける必要がある。

例えば、僕は数学とかコンピュータの話が好きだから、「歴史とか学ばなくていいや」とかの思考にはなっちゃダメだし、数式が全く出てこない定性的な議論を毛嫌いするのもダメだと思う。

歴史という学問があるのはそれが面白くて夜も眠れない人たちがいるからだし、数学的ではない思考法も知って初めて議論は柔軟になる。

つまり、結論:

ぐだぐだ言っても文系理系という単語は消え失せないんだから、その枠内にとどまることなく、自分の好きなように学べ

適当にまとめました。